井の中の蛙、大会を知らず
今さら言うまでもない事ですが、
ああいう風に世界の大舞台で結果を残して
輝く人たちもいる一方で、誰も知らないような、
こっそりやっている大会で頑張っている人も
いるんでしょうね。
そんな中のひとつに、
北海道の【まっかり温泉】で行われている
【全日本スリッパ卓球選手権】という大会がありましてね。
そのタイトルからも判る通り、
スリッパで卓球をする大会ですね。
自分のお気に入りのスリッパを持って
参加できるという事ですので、
いかに理想のマイスリッパが見つけられるかが、
勝負の分かれ目のようですね。
「この大会で優勝したら、どうなりますか?」
「スリッパから【ご立派】になります」
卓球に自信のある方は、
この大会は優勝するチャンスじゃないかと思いますね。
だって福原愛ちゃんは絶対に出ないでしょうからね・・・
バカバカしいから。
千葉県の成田市で毎年行われている
【全国穴掘り大会】というのもユニークですね。
どんな大会かというと、とにかく三十分間で
深い穴を掘った人の勝ちという単純なものですね。
優勝するにはだいたい三メートルは
掘らないといけないそうですから、
非常にハイレベルな大会ですよね。
普通に暮らしていて人力で三メートルの穴を掘る経験は、
なかなかしないですからね。
負けた人はきっと、そのまま
埋められちゃうんでしょうね・・・
そして優勝者には【金のスコップ】が贈られると同時に、
なぜか暴力団事務所がスカウトに来るそうですね。
鳥取県南部町では
【全国柿の種吹きとばし大会】というのが開催されてますね。
南部町は【富有柿】という柿が特産なので、
大会を通して特産品をアピールしたいという事だそうですね。
しかし富有柿の種を飛ばす事によって、
本当にアピールになっているかどうかは甚だ疑問ですね。
一番遠くまで飛ばした人には賞品として、
【亀田の柿の種】が贈られたりしましてね。
ただ、飛ばす物が柿の種だけに、
事故が起こらないか心配ですよね。
「遠くまで飛ばそうと気合いを入れすぎて、
柿の種を飲み込んでしまう人が続出しちゃうそうですね」
「ええ、それが心配のタネです」
あと【万国ホラ吹き大会】というのが、
青森県の大鰐町という所で開催されてましてね。
参加者はまず、石の塔という場所に上がって
大きなホラ貝を吹き、その後交流センターに移動して、
五分間でいかに大きなホラをつけるか
競い合うんだそうですね。
いかに面白い大きな嘘がつけるか、
やってみると案外難しいみたいですが、ある方が
「俺は既に、今日の大会での優勝が確定している!」
というホラを吹いて優勝したそうですね。
ところが優勝した途端、これがホラじゃないので
取り消しになったって話がありましてね・・・
ややこしい話ですよね。
「おい、【万国ホラ吹き大会】ってのをやってるらしいから、見に行こうぜ」
なんてんで行ってみたら、やってなかったんですね。
それが一番大きなホラだったという事ですね。
微笑亭さん太