生命のコピー商品
祝日以外にも【○○の日】というのは沢山ありますよね。
一般には知られていないマイナーなものまで含めれば、
毎日が何らかの記念日になっているとも言えます。
イタリア政府が今年、9月22日を
【子作りの日】として制定したんだそうですね。
『率先して子供を作りましょう!』という
呼びかけでもあるわけでして、
日本では考えられない事ですが、さすがはイタリア、
実にぶっ飛んだ祝日ですよね。
【子作りの日】公式サイトには、
様々なキャッチコピーが書かれてましてね。
『急いで!コウノトリを待たないで』とか
『子作りは、みんなの良識』、
『憲法は、意識的で責任ある子作りを保護しています』、
『美しさは年齢を問わない。でも、妊娠は年齢を問う』
といったコピーが並んでるんですね。
『子供が欲しくても仕事がない』とか『賃金が安い』、
『保育制度が不十分』といった
イタリア国内の問題を差し置いて、
子供が欲しくない人にまで
『子作りを急いで!』と煽ってるわけでして、
これには『子宮は国家の所有物とでも思ってるの?』
といった批判が殺到したそうですね。
やはりどこの国も、少子化対策というのは難しそうですね。
自分の遺伝子を残すという事に関しては、
普通に子供を作るというという事の他に
【クローン】という手段がありますよね。
今から20年前の1996年、
スコットランドのロスリン研究所というところで、
ドリーという【クローン羊】が誕生しましてね。
ドリーは世界初の哺乳類の
体細胞クローンとして一躍、有名になりましたよね。
【世界で最も有名な羊】になったと言っても
過言ではないドリーですが、その寿命は一般的な羊に比べて、
とても短かかったんですね。
この事から、クローンは寿命が
短くなるのではないかと考えられるようになったんですが、
最新の研究でドリーのクローン姉妹たちは
寿命が短くなっていない事が判明し、
【クローン=短命】という考えが否定されているんですね。
その研究にあたった研究者たちは喜んでましてね。
「クローン羊が短命ではない事が判って、
クローンした甲斐がありましたね」
「ええ、クローンは我々の未来に欠かせない
【ヒツジ品】になるでしょうね」
クローンが一般化してきたら、
福山雅治さんあたりが主演で
【クローン恋愛ドラマ】なんてのも
作られるんじゃないですかね。
一人の女の子を
クローンの福山雅治たちが奪い合うんですが、
何しろ姿形も遺伝子も全く同じですから、
女の子の方も迷いますよね。
「俺じゃ・・・俺じゃダメなのか?」
「ごめんなさい、シリアルナンバー35番さん・・・
私、シリアルナンバー4番さんの方が好きなの」
「シリアルナンバー4と俺と、何が違うんだ?」
「あなたにはバグが出てるのよ。
もはや福山雅治ではなく小遊三師匠の顔に近いじゃない」
こんなフラれ方をするのは嫌でしょうね。
微笑亭さん太