スマホを手にした暴走集団
年配の方々にもスマホは浸透してきてますよね。
お店や電車の中はもちろんの事、
歩きながらスマホをしている、
いわゆる【歩きスマホ】も、どんどん増殖しています。
歩きスマホをしている人は周りを見ていないので、
通行人とぶつかりそうになるんですが、
落度の無い通行人の方が
睨まれたりなんて事もよくあるそうですね。
こうなると【歩きスマホ族】という、
新手の暴走族と言えない事もないですよね。
「ねえママ、この銅像になっている人、
荷物を背負って、何かを見てるね。
この人は誰なの?」
「この人が二宮金次郎といってね、
歩きスマホの元祖よ」
中には、お風呂にまで
スマホを持ち込んでる人もいたりしますからね。
「この間さ、お風呂でスマホしてたら、
シャワーが突然、メチャメチャ熱くなって
驚いちゃった」
「どうして急に熱くなったの?」
「熱湯(ネット)につながったから」
歩きスマホ中の脳活動を研究している
東北大学の研究グループによると、歩きスマホ中は、
脳の前頭部が活性化するそうですね。
若い人は左の前頭部が活性化する人ほど、
歩行中のスマホ操作を上手に行う事ができ、
歩きスマホ中に安全に歩行できる傾向があるそうです。
一方高齢者は、
歩きスマホ中に前頭部が活性化しても、
スマホ操作が上手にできず、
安全な歩行につながらない傾向があるそうですね。
歩きスマホ中の左右の脳活動は、
スマホ操作と歩行への注意に
別々に関与しているそうでして、
こういった研究を進める事によって、
脳活動を利用した
歩きスマホ中の転倒予防の機器開発だとか、
歩きスマホ時に脳が活性化する事を応用した、
高齢者への新たなリハビリ訓練手法開発などに
つながるそうですね。
歩きながら別の事をするというのが
体に良いという事なら、スマホだけではなく、
様々な事を歩きながらするのが
推奨されるようになりますよね。
歩きながら仕事をこなす【歩きワーク】とかね。
仕事に使う書類からパソコンから全て持ち歩いて、
出勤の道すがら
バリバリ仕事をこなしていくわけですね。
で、会社に着いてやる事なくなっちゃいましてね。
昔の人が冬の朝、用を足したくなって、
外にある便所に行こうとしたんだけれども、
戸が凍りついていたため、
オシッコで溶かして外へ出たら、
何もする事がなくなった感覚を味わえるわけですよ。
さらに、歩きながら本格的な食事をする
【歩きイート】もありましてね。
持ち歩くアタッシュケースにご飯がびっちり、
水筒にはワカメの味噌汁、
セカンドバッグに副菜、
そしてポーチには生卵が入ってるんですが、
歩いているうちに、自然と
【ポーチド・エッグ】になったりするわけですね。
究極は歩きながら睡眠を取る
【歩きスリープ】でしてね。
これはかなり難しいですよ。
そうなるときっと、
夢遊病の人がもてはやされる時代が
やってくるんでしょうね。
微笑亭さん太