神の掲示
あまり掲示物に目を止めるタイプではないんですが、
このポスターの前では、思わず立ち止まってしまいました。

見てお判りの通り、
警視庁が映画とタイアップして製作した、
万引き防止の啓発ポスターのようです。
タイアップですから、
映画の宣伝をしつつ、万引き防止を訴えなければなりません。
全く関連のない二つの事柄を
結びつけるようなコピーを依頼されたライターの方は
恐らく困ったでしょうね。
考えに考えて出来上がった文句が、
『神話の時代も、現在(いま)も、
許されることではありません』
…ビルに雷落として、海を割っちゃってる人に言われたくないですよね。
そっちの方が、よっぽど許されないでしょうって話ですよ。
『万引きは犯罪です』って、
神話の時代に、万引き被害に遭うようなお店はあったんですかね?
「す、す、すびばせんね~。
も、もう、しまへんさかいに、堪忍しとくんなはれや」
「バッカスさん、あなた、お酒万引きするの、もう3回目ですよ。
毎回毎回、酔っ払って万引きして…酒の神が聞いて呆れますよ」
「ねえねえ、おじさん。あたし、もう帰っていい?」
「何言ってんですか、ヴィーナスさん。
あなたも化粧品万引きの常習犯じゃないですか。
美の女神が化粧品万引きした上に、
毎日アイプチで二重作ってるってどういう事ですか?」
「…店長、店長、この女性が、
ペット用の餌を万引きをしたので捕まえたんですが」
「あっ、誰かと思ったら、ゴーゴンさんじゃないですか。
あなたね、餌を万引きするくらいなら、
頭でヘビなんか飼わないで下さいよ!」
…やはり神話の時代でも、万引きは犯罪でした。
微笑亭さん太