召喚できるヒーロー
思わぬ災難に巻き込まれる可能性は常にあるわけですが、
あまり、おマヌケな死に方とかは避けたいですよね。
ある男性が、トイレの個室の中でコケて転倒し、
たまたま打ち所が悪くて
亡くなってしまったなんて事がありましてね。
どうやらその方、大きい方をして
スッキリして立ち上がったら、
上着に付いていたバッジを落としてしまい、
それを拾おうとしてコケて頭を打ち、
帰らぬ人になってしまったようなんですね。
現場検証していた警察が、
何のバッジだろうと思ってみたら
【弁護士(便後死)】だったという・・・
あまり笑えない話ですよね。
【日本少額短期保険協会】という組織が、
昨年2月に【第1回・保険おもしろミニ保険大賞】
というのを実施しましてね。
そこで57歳の男性が提案した
『痴漢と誤解され、裁判にかけられたり
刑罰を受けることになってしまった場合に、
弁護士費用や裁判費用を補償する保険』というのが
佳作に選ばれたんですが、それが実際に
発売される事になったそうですね。
早い話が、電車などで痴漢に間違われた時に、
弁護士にすぐに助けを求める事ができる
【弁護士保険】という事ですね。
事前に携帯電話やスマートフォンに
利用画面を登録しておくと、
緊急時にボタンを押すだけで
対応可能な弁護士と連絡が取れるという事で、
保険業界でも、かなり珍しい試みのようですね。
これに入っておけば、もし万が一、
痴漢の濡れ衣を着せられて
警察に行くような事になっても
悠然と構えていられますよね。
「私はね、【弁護士保険】に入ってますからね」
「弁護士保険だと?
あらかじめ、そんなものに入っているという事は、
痴漢する気満々じゃないか!
やっぱりお前、痴漢したんだろ!?」
これでは、火に油になっちゃいますけどね。
この先、弁護士保険のバリエーションで、
消防士が来てくれる【消防士保険】というのも
出てきたりしてね。
「【消防士保険】というのはどうですか?
いざという時、ボタンひとつで消防士が、
あなたの元に駆けつけてくれますよ」
「はあ・・・どんな時に呼ぶんですか?」
「あなたが浮気をして、それが奥さんにバレた時、
いち早く駆けつけて、
奥さんの【嫉妬の炎】を消してくれますよ」
「なるほど」
「ツイッターで軽はずみな呟きをしてしまい、
大顰蹙を買った時でも、大炎上を食い止めてくれます。
さらに、ご飯を食べ過ぎちゃった時にも
呼んでください」
「どうしてですか?」
「消化(消火)を助けてくれますからね。
そしてお酒を飲んで居酒屋を出た時、
『まだ飲み足りないな~』と思った時にも呼んでください。
すぐに【はしご車】が出動しますから」
「それは便利ですね~!」
これは結構、
人気が出るんじゃないかと思うんですけどね。
微笑亭さん太