和食ではなく養殖に合う飲み物
支持して求められるのが一番であるのは
言うまでもありませんが、
あえて狭いところを狙っていくという
やり方もあるようですね。
そんな中のひとつに、静岡県島田市に本社を置く
【木村飲料株式会社】という、
飲料の製造販売を行うメーカーがありましてね。
飲料の業界もなかなか生き残りが難しいようで、
静岡県の同業他社はほとんど廃業してしまったんですが、
1953年に設立されたこの木村飲料は、
独自商品の開発によって生き残っているんですね。
そもそも大手の下請けを頼りに
経営を続けてきた木村飲料なんですが、
2004年頃から、売り上げの7割を占める
大手の下請けが頭打ちになってしまい、
そこから独自商品の開発に取り組み始めたそうですね。
転機となったのが2005年に発売した
【必勝合格ダルマサイダー】でして、
静岡県内の神社で原材料に合格祈願をして、
受験生向けに発売したところ、
全国から注文が入るほどヒットしたんですね。
その後【カレーラムネ】だとか【わさびらむね】、
【杏仁ラムネ】といった、
怖いけどそそられるネーミングの商品を
次々発売しましてね。
ただ、営業マンの方々は嫌がったそうですね。
『こんなもの売れるか!』
『今度こそうちは潰れる』と散々だったんですが、
【カレーラムネ】は一年で
150万本売り上げたと言いますから、大したものですよね。
社長さんは、大手と反対の事をやろうと考えたようで、
『100人中97人が
美味しいという商品を大手が売り出すなら、
我々は残りの3人が美味しいという商品を作ろう』と
社員に呼びかけたそうで、
それが当たったという事なんでしょうね。
そんな木村飲料が新商品として
【うなぎコーラ】というのを売り出しましてね。
まさにマニア向けメーカーの本領発揮という感じですよね。
【うなぎ】と【コーラ】って、
梅干以上に食べ合わせが悪いんじゃないかと思える感じですが、
別にうな重をミキサーにかけて
ペットボトルに詰めたわけではなく、
うなぎテイストのコーラという事なんですね。
開発に三年を費やして発売にこぎつけたようですが、
最初ネーミングを【うなコーラ】にしたら、
ドラッグストアの痒み止め薬の棚に置かれそうになったので、
語呂は悪くても【うなぎコーラ】になったそうですね。
うなぎというと
【うなぎパイ】という有名なお菓子がありますが、
うなぎパイのキャッチフレーズは【夜のお菓子】ですよね。
それにあやかって【夜の飲み物】という
キャッチフレーズを付けようとしたら、
今度は痒み止めの棚から
【精力剤】の棚に移されちゃったそうでしてね。
【うなぎコーラ】がヒットしたら、
今度はそれに乗っかるうなぎ屋さんが
出てくるかもしれませんね。
「お召し上がりください、コーラ味のうな重です」
これはあまり売れそうにないですよね。
そのうち男性が
【うなぎコーラ】を飲みながら女の子を壁へ追いやる
【うなドン】なんてのが流行るかもしれませんね。
微笑亭さん太