名は他意を表す
名産地の地名の付いたものは結構ありますよね。
【ナポリタン】や【カマンベール】、
【シャンパン】、【コニャック】なんてのがそうですが、
【ナポリタン】に至っては、ナポリに行っても
そういうメニューはないという、
日本人が勝手に付けた名前のわけですね。
ところが、こういった名称が、これまでのように
使えなくなるかもしれない可能性が出てきましてね。
というのも、欧州連合・EUが経済連携協定・EPA交渉で、
産地でないものに勝手に名産地の名前を使わないように
求めているからなんですね。
その候補は二百もあるそうでして、
【パルメザン】とか【ボルドー】、
【スコッチ・ウィスキー】なんてのも候補に入っているようです。
これが実現すると、
今までの名称は使えなくなってしまいますから、
ゴルゴンゾーラは【青カビチーズ】、
カマンベールは【クリームチーズ】、
パルメザンは【粉チーズ風】などとなって、
何とも味気ない感じになってしまいますよね。
本来の名前が使えないのなら、日本人だけに通じる
隠語的な名前を付けてみても面白いですよね。
そうなると料理店なんかでは、
「ちょっと【郷ひろみ】持ってきてくれるかな?」
「郷ひろみ?先輩、郷ひろみって何ですか?」
「判んないの?ダメだよ、ちゃんと覚えておかないと。
郷ひろみと言ったら【シャンパン】の事だよ。
♪エキゾチ~ック・・・」
「♪シャンパ~ン!ですか?
ああ、なるほど、それで郷ひろみですか」
「ついでに【志村けん】もお願いね」
「えっ?今度は志村けんですか?
これもよく判らないんですけど」
「【ボルドー】だよ。
ほら、志村けんのギャグと言ったら?」
「・・・ワイ~ン!ですか?」
なかなか楽しい職場になりそうですよね。
やはり名前というのは大切なものでして、
それは物でも人間でも同じですよね。
海外の研究で、双子の女児の一人に女の子らしい名前、
もう一人に男女どちらでも通じる
ユニセックスな名前を付けるという実験が行われましてね。
それによると、
双子どちらも数学が得意だったにも関わらず、
女の子らしい名前の子は成長するにつれて、
数学や理科の勉強を避けるようになっていったそうです。
これは、人々が名前と性別に持つ先入観を
如実に表した結果で、
名前が性格や行動への影響を及ぼす事の証明だそうですね。
巷では相変わらず、暴走族のような当て字の名前や、
アニメキャラクターから当てた名前、
いわゆる【キラキラネーム】と呼ばれるものが増えてますよね。
【黄熊(ぷう)】だとか【今鹿(なうしか)】【皇帝(しーざー)】
【男(あだむ)】【七音(どれみ)】【凸(てとりす)】なんてのは、
まず正しく読んではもらえないでしょうね。
「こういう子の親は、
何でこんな読みにくい名前を付けちゃうんでしょうかね?」
「恐らく名前以前に、子供の将来が読めないからでしょうね」
キラキラネームの子供たちが、
健全に育ってくれる事を願うばかりですよね。
微笑亭さん太