変化の花道
英語ですら判らないのですから、
フランス語になるとサッパリです。
女性下着の通販でお馴染みの
【セシール】という会社がありますが、CMも有名ですよね。
ただ、あのCMの最後に言っているフランス語が、
何と言っているのか全く判りません。
本当は【愛と信頼をお届けする】という意味で、
【イロッフル・サ・コンフィアンス・エ・ソナムール】
と言っているんですね。
言えない方は【♪セシ~ル】の後に
【篠塚さん幸せそうなのん】と言えば、
それらしく聞こえますので、お試しいただきたいですね。
日本語というのは難しい言語で、
漢字の読み方なんというのは、
日本人でも判らない事がよくあります。
漢字の【中】に平仮名の【る】と書いて、
中る(あたる)と読みますが、
そういう簡単そうな字が読めなかったりしますね。
「【中る】で何て読むか判る?」
「中る?・・・簡単だよ。
上・中・下の中だから【ミドル】だろ?」
・・・何だか『正解!』と言いたくなりますけどね。
言葉というのは時代と共に
変遷していくという事があるわけで、
例えば、【新しい】という言葉は
【あらたし】の音が入れ替わって変化したものなんですね。
同じように【山茶花(さざんか)】は【さんざか】が、
【舌鼓(したづつみ)】は【したつづみ】が入れ替わったもので、
【音位転倒】という、昔からある変化のパターンなんですね。
最近も若い世代の間で【雰囲気】を
【ふいんき】と発音する人が増えてきてると言いますから、
近い将来【ふいんき】が正しい読み方になる日が
来るかもしれませんよね。
会話の中で『違うよ!』と否定するところを、
若者たちは『ちげ~よ!』と言ったりしますね。
ちょっとワルっぽい言い回しがカッコイイのかもしれませんが、
食べ物の好みを聞く時は便利ですよね。
「君、好きな鍋は寄せ鍋?」
「チゲ~よ!」
チゲ鍋好きだと判りますからね。
この【違う】の過去形として
【ちがかった】と言う若者も増えてます。
これは、【違う】の反対の意味【正しい】の過去形が
【正しかった】であることと関係しているようですね。
【違う】は動詞で、
【正しい】は形容詞と品詞が違うのにもかかわらず、
【正しい】の過去形と形を揃えてしまい、
【ちがかった】となったようですね。
綺麗な日本語を使いたいと思っている年配の方なんかは、
こういう言い回しはお気に召さないようで、
「【違かった】という言い方は、好きくない!」
と怒ってらっしゃいましたけどね。
微笑亭さん太