その咆哮は世界に響き渡る
世界に誇れるサブカルチャーのひとつに
【怪獣】というのがあります。
最も有名な怪獣と言っても過言ではない
【ゴジラ】の第1作が封切られてから、
今年で60年だそうですね。
そんなメモリアルイヤーに、米ハリウッド版の新作
【GODZILLA】も公開され、
世界中で大ヒットしてますよね。
世代や国境を越え愛されるゴジラは、
十分【日本文化】と呼べるものなんじゃないでしょうかね。
ゴジラが産声を上げたのは、
終戦から9年後の1954年だったわけですが、
当時は【七人の侍】や【二十四の瞳】
といった名作が作られ、映画の黄金期だったわけですね。
そんな中登場した【ゴジラ】ですが、
水爆実験によって誕生したゴジラが
東京の街で大暴れする様子は、空襲の恐怖を連想させ、
人物設定や台詞にも、戦争の影響が
色濃く出ていたんですね。
そのように初期の作品は
重い空気に包まれていたんですが、
時代と共にライトな路線に変化して、
1965年の【怪獣大戦争】という作品では、
当時流行っていた【おそ松くん】の
【シェ~】のポーズをするなど、だんだんとゴジラが、
お客さんに媚びるようになってきましてね。
70年代に入ると、完全に子供の味方、
人類のヒーローになっていったわけです。
当時は年に1本くらいのペースで
盛んに作られていたゴジラですが、
企画はあったのに作られなかった
【ボツ作品】というのも存在します。
ゴジラの奥さんが登場する予定だった
【ゴジラの花嫁】なんてのがあるかと思うと、
【ゴジラ対バットマン】なんてのもあったんですね。
ゴジラとバットマンでは、
あまりにも大きさが違いすぎると思うんですけどね。
やはり大きさを揃えないといけませんから、今作るとしたら
【ゴジラ対アッコさん】になるんでしょうね。
日本では、2004年の【ゴジラ・FINAL WARS】以来、
制作がストップしているゴジラですが、
またきっと、新たな怪獣映画が
作られるんじゃないかと思います。
日本人の勤勉さを織り込んだサラリーマン怪獣、
【ゴジダ】なんてんでね。
基本9時から5時まで、
一日8時間勤務で暴れる怪獣で、夕方になると
『・・・あ、五時だ』と言って帰っていくんですね。
防衛軍が日中、迎え撃とうとすると、
昼休憩で仮眠取ってたりなんかしまして、
休める時はきっちり休むんですね。
方々を回って、自分が壊す街と契約を取ってくるという、
なかなかやり手の営業マン怪獣なんですね。
当然、得意先の接待もこなします。
「モスラさん、今度の闘いは、
ちょっとだけ手を抜いてもらっていいですかね?」
なんてんで談合を持ちかけたりするんですが、
モスラとの交渉に失敗すると、
カイコ(解雇)される危険性があるという・・・
そんな斬新な怪獣映画が作られたら楽しいですよね。
微笑亭さん太