目玉おやじよ、永遠に…
『目玉のおやじ』役の声をやっておられた声優、
田の中勇さんが77歳でお亡くなりになりましたね。
あの漫画、主役はもちろん鬼太郎なんですが、
一番インパクトのあるキャラといえば、
鬼太郎のおやじさんと言っても過言ではないと思います。
『ゲゲゲの鬼太郎』の代名詞とも言えるキャラだけに、
色んな意味で『目玉のおやじ』を亡くしてしまった感がありますね。
…主題歌では、『♪お化けは死な~ない~』って言ってたんですけどね~。
「何を言っておる、ワシはまだ生きておるぞ」
「あ、目玉のおやじさん、生きてらしたんですか?」
「もちろんじゃ。他の妖怪たちも健在じゃぞ」
「なるほど、色々な妖怪たちがいますね。
おやじさん、その黒と黄色のちゃんちゃんこを着た少年、
鬼太郎さんに似てますけど、随分となよなよしてますね」
「ヤツはな、鬼太郎の弟で【ゲイゲイゲイの鬼太郎】といって、
オネエキャラなんじゃ」
「えっ、弟さん!?オネエキャラなんですか?」
「…ちょっとアンタ~、何か文句あんの~?
グダグダ言ってると、髪の毛針を飛ばしちゃうわよ~」
「勘弁して下さいよ。へえ、妖怪にもそういうのがいるんですね。
…その隣には、缶詰を小脇に抱えたお婆さんがいますね」
「うむ、あの婆さんはな、
近づくと缶詰のマグロフレークを投げつけてくるという
【ツナかけババア】という妖怪じゃ」
「恐いですね、それは。…あの~、その隣にいる子供の妖怪が、
ジ~ッと私の事を見てるんですけど…何か物凄く見てきますね。
全く視線を外しませんよ」
「そりゃそうじゃ。あれは【見つめ小僧】というんじゃからな。
めちゃめちゃ見つめてくるんじゃよ」
「尋常じゃない目力ですね。
その向こうにいる布みたいなのは、何か盛んに謝ってますね」
「あの妖怪はな、もめ事なんかがあると、
自分が悪くなくても、とりあえず一度は謝ってしまうのじゃ」
「えっ、じゃあひょっとして名前は…」
「そう、【いったんゴメン】じゃ」
………おあとがよろしいようで………
田の中さんのご冥福を、心からお祈り致します。
微笑亭さん太