セレブなドクターと、一夜を共にしました
今年の初高座です。
名古屋の開業医の方々の集まりで、
20数名くらいの方々の前で45分ほど喋りました。

私の着替えのために、わざわざ部屋を取って下さっていて、
普段、物置や廊下の片隅で着替えさせられる事の多い我々には、
身に余るお気遣いでした。

居心地が良いものですから、
出番の時間まで、まったりしていたんですが、
『あ、いかん、支度しなければ』と、
服を脱いで、バスローブに着替えて、
ソファーに身を沈め…って、くつろいでどうする!
慌てて着物に着替えました。
お父さん世代の方々が多かったので、
30分ほどマクラを喋って、自作『楽しい動物園』を演りました。
あまり落語を聞いた事がない先生がほとんどで、
正直、ウケは薄かったんですが、
最後まで脱落者もなく、ちゃんと聞いて下さいました。
高座の後、
立食パーティー形式の懇親会にも参加させていただいて、
色々な先生方にご挨拶させていただきました。
「高座の上はライトが強くて暑かったでしょう?」
「そうですね、冬場の高座なのに、ちょっと汗をかいてしまいました」
「やっぱりね。よほど暑かったのか、途中で着ている物を脱いでましたもんね~」
…いえ先生、そういう理由で羽織を脱いだわけではないんですよ。
さすがは一流ホテル、
豪華な料理が並んでいました。
私なんかは、色とりどりの料理を見て、
『メロンの上にハムなんか乗っけたら、においが付いちゃうよ』とか、
『このマカロニ、ペン先みたいな変な形~』とか、
『ワイングラスに料理を盛るなんて、きっと器が足りなかったんだな~』とか、
貧乏人ならではの発想のツッコミを、心の中でしてしまいました。
先生方が聞いたら、確実に失笑を買っていたでしょうね。


お開きの時間になったんですが、
まだまだ結構料理が残っていて(写真の通り)
『あ~、タッパー持ってこればよかった…』と、
半分マジで思っていたところへ、
「お帰りは、どうぞタクシーをお使い下さい」
「いえいえ、栄駅までは歩いたってそんなにかかりませんから」
「いえ、ご自宅までタクシーでどうぞ」
え~っ、名古屋から豊田の自宅までいいんですか!?
料理の残り物をタッパーに詰めて持ち帰ろうとする人種とは、
さすが、住む世界が違うな~と、
最後まで驚かされた、今年の初営業でした。
微笑亭さん太