効能、偽り物めが!
トクホの数が増えてますよね。
トクホとは血圧や血中コレステロール低下などの効果がある成分を含み、
国の審査を受けて効用を具体的に表示する事を許可された食品の事ですね。
科学的根拠なしに効果を謳う健康食品の氾濫を防ぐために始まり、
現在はお茶やガムなど千種類以上の品目が許可されているそうですね。
【脂肪がつきにくくなるお茶】なんて表示は、
よく見かけたりします。
「これは、トクホのお茶なんですか?」
「はい、中に毒薬がタップリ入ってますので」
なんて言われて、ふとラベルを見たら
【死亡しやすくなるお茶】なんて書いてあったりしましてね。
ところがこのトクホ、様々な審査を受けるため、
多くの時間と費用がかかってしまい、『負担が大きすぎる』と、
企業側からは大変評判がよろしくないんですね。
そこで『成分が何に有効か』を
全ての食品で表示しやすくする規制緩和に向けた検討が、
消費者庁で進んでいるそうですね。
これは安倍政権が掲げる成長戦略の柱の一つでして、
規制緩和後は、【血圧が高めの方に適しています】など、
現在はトクホでしか表示できない内容が、
野菜や果物、加工食品を含めた全ての食品で、
国の許可なくても表示する事が可能になるそうですね。
そうなると【コレステロールの吸収を抑える納豆】とか
【丈夫な骨を作るミカン】といった食品が増えてくる事が予想されます。
「この納豆は【もう一人、子供が欲しい人のための納豆】って書いてあるけど、
どういう事なのかな?」
「あ、それは中高年の方用の納豆でして、
【ネバ~ギブアップ】という事ですね」
「納豆だけに、随分ベタだね。
こっちの【恋を成就させたい人のミカン】ってのは何?」
「それは、好きな相手に食べさせると効果があるんですよね」
「どうして?」
「やっぱり【気(木)になります】からね」
「ああ、なるほど・・・
トクホって食品だけじゃないんだね。
こっちの【出世したい学校の先生用のナイフ】ってのは?」
「それを使うと、学校で一番偉くなれるんですよ。
【包丁先生】というくらいですからね」
中には、あまりありがたくない物もありましてね。
「このトクホのケーキ、あまり甘くないね」
「そうよ。だってそれ、【ウソつくと死ぬケーキ】なのよ」
「ええっ!?」
「あなた、浮気してるでしょう?」
「え?う、浮気?何言ってるんだ、
浮気なんかしてるわけないだろ・・・
ハッハッハッ・・・
ウソつくと死ぬなんて看板に偽りありだな。
ほら、やっぱり死なないじゃないか」
なんてんで、思いっきりバレちゃったりしましてね。
新たな形の
【まんじゅうこわい】なんて噺が出来上がるかもしれませんね。
微笑亭さん太