童心にかえる味
実際目の前に物を置いて考えさせた方が、判りやすいですよね。
お母さんが子供の目の前に、おやつのクッキーを並べて、
「ここにお菓子が5個あります。
お母さんが2個食べちゃうと、どうなるでしょう?」
「…お母さんの事、嫌いになる」
それはまあ、そうでしょうね…おやつが減っちゃうわけですからね。
お菓子が嫌いな子供というのは少ないでしょうが、
今は実に色々なお菓子が巷に溢れています。
物によっては結構高額のお菓子があったりしますが、
中で、【かりんとう】だとか【金平糖】、【麩菓子】といったような
【駄菓子】と呼ばれる安価なお菓子を見ると、
子供よりも大人の方が反応してしまうんじゃないでしょうかね。
駄菓子というのは元々、
江戸時代に雑穀や水飴などを材料に使って作り上げ、
庶民の間食として食べられていたので、
安さから一文菓子と呼ばれていたんですね。
駄菓子という名称は、高級な上菓子の対照として付けられた名称で、
この頃の駄菓子は製造に用いる材料が制限され、
高価な白砂糖などを用いることは許されなかったそうですね。
現在、駄菓子として売られている物は、
明治時代からの流れを受け戦後に発達した物がほとんどで、
パッケージに子供に人気のスポーツ選手やアニメキャラクターを使用したり、
クジが付いていて、当りが出ればおまけが貰えるなど、
子供たちを飽きさせない工夫がなされています。
しかし最近は少子化などで、駄菓子業界も淘汰の時代を迎えていて、
中小駄菓子メーカーの廃業が相次いだりしているようですね。
駄菓子は単価が安くて、儲けも微々たるものですが、
最近の子供たちはお金持ってたりしますから、
もうちょっと【ゴージャスな駄菓子】を作ってもいいんじゃないですかね。
ヒモを引っ張って大きな飴を当てる駄菓子でも、
ヒモを引っ張ると、飴の代わりに、
ブルーレイとかタブレット端末が上がってきたりですとか、
メンコでも、よ~く見たらクレジットカードで出来てたりとか、
粉末ジュースも成分はプロテインだったりといった
【セレブ駄菓子】があってもいいですよね。
駄菓子だけではなく、子供の頃にやっていた遊びを
大人が体験できる施設なんてのも出てきましてね。
入り口のところに『お一人様でも遊べます』なんて看板がかかっていて、
いい大人が一人で遊びを楽しみに行くわけですね。
【鬼ごっこ】のコーナーでは、一緒に遊ぶメンバーが
【借金取りから逃げている人】とか【指名手配犯】だったりするので、
なかなか捕まえられないんですね。
【花いちもんめ】のコーナーでは、スーツ姿の営業マンたちが二手に分かれて、
「買~って嬉しい、花いちもんめ~」
「契約が欲し~い」
「商談しましょ」
「そうしましょ」
などと大人テイストで子供の遊びが味わえるという、
なかなかビターな遊び場なんですね。
微笑亭さん太