母校にて
PTAの方々が主催された落語鑑賞会にて、
1時間ちょっと喋ってきました。
この崇化館(そうかかん)中学校というのは、何を隠そう私の母校でして、
母校で後輩たちを前に落語をするというのは、初めての経験です。
学校の敷地内に足を踏み入れたのも卒業以来初めてでして、
あまりにも変わっていない母校の姿に驚きました。
今では、豊田市内で一番古い中学校となってしまったようです。
今回のお話、
PTAの役員の方からメールでオファーをいただいたんですが、
てっきり私を、崇化館のOBと知っていてのオファーだと思っていたら
全くの偶然で、思わぬ形で母校への【恩返し公演】が叶う事となりました。
この日は土曜日という事もあり、特別の出校日でして、
授業参観の後、体育館にて、全校生徒700人を前にしての
落語会という運びとなっていました。
私が在籍していた頃は、全校で1200人以上いたと思いますが、
今時の中学校は、こんなもんなんでしょうかね。
開演前から先生方が、
「さん太さんは我が校のOBです」と盛んにフッていたため
どんどんとハードルは上がるばかり(笑)
絶対にスベる事のできない高座となりました。
もちろん落語を聞くのは初めてという子ばかりでしょうから、
最初は緊張感漂う感じもあったんですが、
つかみネタでドッときてくれたお陰で、空気がほぐれ、
3席で1時間ちょっとの間、とてもよく笑ってくれました。
後輩たちの反応は最高でした!
落語の後は、引き続き高座に残り、【質問コーナー】が設けられました。
生徒たちに挙手してもらい、様々な質問に答えたんですが、
「好みのタイプはどんな女性ですか?」
「好きなキャラクターは何ですか?」
「落語みたいな面白い体験をした事はありますか?」
中学生らしい(?)質問が続く中、
「…今日のギャラはいくらですか?」
「それはもちろん、皆さんの笑顔と笑い声が、一番のギャラですよ」
……後輩たちよ、大人というのはこうやって、
核心部分をスルーする術(すべ)を覚えていくんだよ(笑)
終演後、楽屋となっていた会議室で、校長先生、教頭先生を始め、
数人の先生方とお話をさせていただいてるところへ、
「…さん太さん、2年生の生徒が是非、じかにお目にかかりたいと言ってますが」
緊張した面持ちでやってきた2年生の男の子は、
「…あの…ら、落語というのは、難しそうだと思ってたんですが、
意外にも…す、凄く面白かったです……せ、生徒手帳にサインください!」
生徒手帳へのサインというのは、初めての経験でした。
すると、それに触発されたのか、教頭先生が色紙を持ってこられて、
「さん太さん、これにサインをお願いします」
…これから母校には、【微笑亭さん太】のサインが飾られるようです(笑)
崇化館中学校の生徒の皆さん、これからも頑張ってくださいね。
微笑亭さん太