♪あ~、一度だけ~ 恋して燃えた~
今月は3回目となる、悪質商法の出前講座です。
いつも通り、老人会の方に呼んでもらっての会ですが、
この日の講座は20名ちょっとという少人数でしたが、
反応もよく、非常に演りやすかったですね。
講座が終わって着替えを済ませ
帰ろうと車に乗り込み発進させました。
ここの集会所へ続く道というのは
車一台が通れるくらいの、そんなに広くない道でした。
ちょうど私が車を動かす直前くらいに、
聞いてらしたお爺ちゃんたちが帰っていかれたんですね。
当然私は、その後を
車でついていくような格好になったわけです。
ふと見ると、お爺ちゃんたち数人が世間話をしながら、
横一列になって歩いているのが目に入りました。
狭い道ですから、横一列に並ばれると、
その脇をすり抜けて前へ出る事はできません。
クラクションを鳴らせばいいわけですが、
私自身、『オラオラ、どけどけ!』みたく
クラクションを鳴らすのが嫌いなんですね。
極力使いたくない派、なんですよ。
『まあ、そのうちに気付いて開けてくれるだろう』と思っていたんですが、
世間話に夢中のお爺ちゃんたちは、後ろから来た私の車に一向に気付きません。
それどころか、
新たなお爺ちゃんが2、3人追加されてきて、
ついには、道幅いっぱいにお爺ちゃんが横一列にびっしり並び
さっそうとした足取りで、前進していきます。
私の頭の中には、
昔懐かしい【Gメン’75】のテーマ曲が流れてきました。
そして故・芥川隆行さんのナレーションが甦ります。
『ハードボイルド、【爺メン75歳】。曲がった腰を、杖でカバーする人間たち……』
ここが滑走路でないのが残念なくらいです。
結局、暫く行った広い道に出るまで
私は爺メンたちの後ろを、ついていく事となりました。
お爺ちゃんたち、お話で盛り上がるのはいいんですが、
車には、くれぐれも気をつけて下さいね。
微笑亭さん太