♪あ~らよっ、めまい一丁
校区のお年寄り対象の敬老会で、1時間ほど喋ってきました。
落語の会場としては【鬼門】とされる体育館での高座でして、
地元のお年寄りが250名ほどお見えになり、
イスではなく、体育館の床に直に座ってらっしゃいました。
人数も多いですし広い会場なので、
当然の事ながらマイクが必要となります。
高座にはショートスタンドマイクが用意されてましたが、
こういうところのスタンドマイクは拾わない事が多いのです。
案の定テストしてみると、あまり拾わなかったので、
ピンマイクを用意してもらったんですが、
これも故障なのか、音が途切れ途切れになってしまいます。
仕方がないので、スタンドマイクの位置や音量を工夫して、
何とか『これなら』というラインまで持っていく事ができました。
「じゃあこれで行きましょう」
スタッフの方々と、そう話はまとまったのです。
出番まで私が楽屋でスタンバっていると、スタッフの責任者の方が、
「ピンマイク、新しいのがありましたので、これでやります」と言って、
ピンマイクを置いていかれました。
まあ、それならそれでもいいやと思いつつ、
ピンマイクを付けて高座に上がりました。
喋り始めた瞬間、
『……あ、思いっきりハウリングしてる……』
私が喋るたびにピーピー言っていて、どうにも耳障りな状態です。
スタッフの方が調整に来てくれるかと思っていたんですが、
誰も来てくれないので、仕方なくマクラを中断して、
「…すみません、これボリュームを下げてもらえますか?」
色々とスタッフの方が調整を試みるんですが、
耳障りな音は全く解消しません。
このままマイクを使うわけにはいかない状態でしたので、
「…もういいです、生声でやります」
勢いで言ってしまってから、物凄く後悔しました。
何しろ体育館は広いです。
そして暑かった事もあり全ての扉が開け放しになっていたため
雑音が入ってくる上、こちらの声は完全に抜けてしまいます。
元々声の小さい私が、ありったけの声を振り絞って
絶叫しながら落語を1時間喋りました。
あれだけ大きな声を出したのは、落研の時以来でしょうか。
1時間の絶叫高座を終え、
力尽きた状態で高座を下りた私を待っていたものは、
【本気の立ちくらみ】でした(マジで・笑)
いや~広い会場でのマイクチェックは、本当に大切ですね。
微笑亭さん太