赤紙のくる寄席
大清水にて『落語でわかる認知症』の講座を終えた後、
南栄に移動して、町内会主催の落語会に出演してきました。
いつも小市民のパンフレットに広告を載せてくださっている
洋裁教室の先生が中心となって企画していただいた落語会です。
この日は朝イチから大変な雨だったんですが、
現場入りしたお昼頃には強風も吹き始め
完全な嵐となってしまいました。
お客さんはお年寄りばかりと伺っていましたので
この天候では、たとえ御近所でも出るのをためらうだろうと
それくらいひどい吹き降りでした。
「この天気だと、みんな出てこないかもしれないね…」
そう呟くと、主催者である洋裁教室の先生は
車で御近所を一軒一軒回って、寄席に来るようにと声をかけて回り始めました。
半ば『強制参加の寄席』です(笑)
その甲斐あって、60名以上の方々がお集まりになりました。
こういう悪天候は、一旦会場に来てしまえば、
途中でお客さんが帰らないというメリットがあります(笑)
認知症落語のリクエストを受けていましたので、
この日2回目となる『優しく見守る認知症』と
『再就職は楽し』という振込め詐欺ネタを演りましたが、
外の嵐に負けないくらい、よく笑ってくださいましたね。
ただ高座の途中でふと見ると、
先日の中日新聞の『この人』という囲み記事を書いてくださった
記者さんが客席の後ろにいるではありませんか。
喋りながら、また取材なのかな~と思って見ていたら、
カメラを手にした記者さんが、おもむろに高座に近寄ってくると、
物凄い近距離で、パシャパシャ写真を撮り始めました。
そしてついには、高座の真横に立ったかと思うと、
私の斜め後ろから写真を撮りだしたのです。
多分私の姿を入れながら、客席の皆さんの笑顔を収めたかったんでしょうが、
落語を演ってる最中に、
後頭部からシャッター音が聞こえたのは、初めての体験でした(笑)
とてもいい落語会になりました。
このお話を回してくださった成田家紫蝶さん、
お忙しいのに、わざわざ顔を出してくださった成田家虚生さん、
御近所さんの首に縄をつけて強制連行してくださった洋裁教室の先生、
ありがとうございました。
微笑亭さん太