土俵からも地位からも、転げ落ちる
とうとう千代大海関の大関陥落が確定してしまいましたね。
今回、14度目のカド番を迎えていたわけですが、場所前から、
「来場所、6敗して大関復帰の可能性がなくなった時点で引退する」
なんて事を仰ってましたよね。
『えっ、今場所も始まってないのに、もう来場所の話?
しかも、今場所の負け越し前提?』と思いましたが、
千代大海関は霊感を持ってらっしゃるそうなので、
そういう意味では、ここまで見事に当ててますよね。
さすがの霊感です。
九州場所というと、2年前の九州場所で、
戦後最年長力士で、当時46歳の一ノ矢という方が引退されましてね。
大体、30代前半ぐらいで
ほとんどの力士が引退をしてしまう角界においては、驚異的な長さですよ。
最高位は三段目六枚目なんですが、170センチ、100キロの小柄な体で、
1002番の取組みをしたというのは大したもんですよ。
今は引退をされて後進の指導にあたっているそうで、
本当の意味で『年寄』になられてるわけですね。
様々な不祥事で人気が低迷している相撲界ですが、
今後もそういう高齢力士の方が頑張ってくれると、
土俵も盛り上がるんじゃないですかね。
そのうち、70、80になっても現役力士なんて方も
出てくるかもしれませんね。
「…東方、『三途の川』、東京都出身、あけぼの特別養護老人ホーム。
西方、『死出の旅』、神奈川県出身、在宅介護」なんてんでね。
ふと見ると、化粧回しの代わりにアテントをつけてたりしましてね。
勝負の決まり手も凄いですよ。
土俵に布団を引いて、寝ているだけで勝ちになっちゃう。
「…只今の決まり手は、『寝たきり』、寝たきりで『死出の旅』の勝ち~」
勝ち名乗りを受けて土俵を降りるんですが、
自分が相撲をとった事をすっかり忘れて、また出てきちゃったりしてね。
中には、取り組みの最中に
倒れたまま動かなくなっちゃう高齢力士がいましてね。
心配して駆け寄ると、わずかに動いたもんですから、皆さん一安心ですよ。
この時の様子をNHKが番組にしましてね。
タイトルは、『その時、力士が動いた』
…いかにもNHKらしいタイトルだったりするわけですね。
微笑亭さん太