イワシの頭も新人から
時には何気なく言った言葉が、相手を傷つけたり、
マイナスのイメージを与えたりという事がありますよね。
日用品大手のライオンが、入社2年目の20代の社会人に
『新入社員時代に最も重圧を感じた上司の言葉は何か?』
というアンケートを取ったところ、3人に1人以上に当たる35・2%が
『言ってる意味、判る?』と回答しましてね。
上司が念のために掛けた言葉が、
新入社員には思わぬストレスとなっているようなんですが、
これも使う時のニュアンスひとつだと思いますね。
表面的に見ると『確認の言葉』のように思えますが、
実際はちょっと上から目線で、小馬鹿にしているような響きがありますよね。
「判らない事があれば質問を受けつけるけど、大丈夫?」とか
「説明が悪かったかな?じゃあ言い方変えようか」
と別の言い回しを模索してみるだけで、
随分とイメージが変わってくるとは思うんですけどね。
まあ言う側の上司からしてみると、
部下の頭の周りに『?マーク』が出まくって、
明らかに『判ってないオーラ』を出してるにもかかわらず、
何も質問してこなければ『言ってる意味、判る?』とも言いたくなるでしょうね。
ちなみに2位以下には、
『そんな事も判らないのか?』、『期待してるよ』、
『あれ、どうなってる?』、『何か面白い話して』、
『もういいよ、他の人に頼むから』、『同期の○○は優秀だぞ』、
『明日までにやっておいてくれ』などの言葉が並んでるんですが、
これらの言葉がプレッシャーを与えるんだったら、
全て真逆にしてみたらどうですかね。
「言ってる意味、判んないよね~?」
「いえ、判りますよ」
「そんな事も判らないよね~、きっと」
「いえ、ですから判りますって」
「そうか。でも、君には期待してないよ」
「え~っ!少しは期待してくださいよ!」
「あ、そうだ。あれってさ、どうなってるかなんて君が知るわけないよね」
「ちょっと待ってください、何の話ですか?」
「いつもみたいにさ、物凄くつまらない話でいいから、してくれる?」
「僕の話、つまらないですか?」
「例の仕事ね、他の人に頼むなんてせずに、君ができるまでずっと待ってるから」
「いや…それは誰かに頼んでいただいた方が・・・」
「頼むって、君の同期の平田君か?彼は仕事できないからな。
彼よりは君の方が、まだマシだぞ」
「全然嬉しくないですね、それは」
「とにかく明日までにやってくれたら、アメ買ってあげるからね~」
なんて感じにしてみたら、部下も重圧から解放されて
伸び伸び仕事が出来るんじゃないでしょうかね。
微笑亭さん太