君さえ入れ歯いい
使用済み携帯電話の回収キャンペーンを始めるそうですね。
携帯電話に含まれる貴金属やレアメタル(希少金属)を効率よく確保し、
再利用につなげたい狙いがあるようですね。
似たような話は他にもありまして、
埼玉県のNPO法人でも、
使われなくなった古い入れ歯に使用されている金属を精製して、
リサイクルしているそうでしてね。
まさに、歯牙にもかけられなかった物が、
再び日の目を見ているわけですね。
日本で作られる金属製の入れ歯の数は、
年間385万個にも上るそうでして、その多くに
金、銀、パラジウムなどの金属が使われているんですね。
この金属を取り出し、インゴットに変え、
売却益をユニセフなどに寄付しているそうでして、
その金額は既に、1200万円を越えてるという、
バカにならない金額ですよね。
これだけ入れ歯に価値がある事が判ってくると、
そのうちに、道行くお爺ちゃんを襲って入れ歯を強奪するという、
入れ歯強盗なんかも出てくるかもしれませんね。
警察が被害者のお爺ちゃんに犯人の人相を聞くと、
「はんひんのおほほは、
ははのほほひ、ほふほははっへ…」
歯がないので何言ってるかよく判らずに、ほとんどが迷宮入りですよ。
若い女の子たちの間には、入れ歯を耳からぶら下げる
『入れ歯ピアス』なんてのも流行りましてね。
その奇抜さに、道行く男性の視線も釘付けですよ。
やはり入れ歯だけに、食い付きが違うんでしょうね。
どんどん入れ歯のリサイクルは進んでいって、
カスタネットの代わりに入れ歯を使う
フラメンコダンサーなんかも現れましてね。
「♪チャンチャカ、
チャチャチャチャチャチャチャ、噛メ!」
なんてんでね。
他にも、
入れ歯を花活けの中で剣山として使うなんてのも出てきましてね。
歯の間に活けて、外す時には糸ようじを使ったりするんですね。
それが華道の世界で流行しまして、
『池坊』に対抗して、『入れ歯の坊』なんてのができましてね。
毎日毎日活け花の、腕を磨かずに、歯を磨いたりしてましてね。
入れ歯の無限の可能性が広がりますよね。
微笑亭さん太