彼女の身に、期限が迫る…
食品の安全性というものが問われていますよね。
物が腐りやすい時期ですから、
くれぐれも気をつけていただきたいですね。
昔は『賞味期限』なんて物は無かったんですが、
今はありとあらゆる食品に『賞味期限』が表示されてますよね。
『賞味期限』と『消費期限』、
どう違うのかというのが判りにくいですが、
『消費期限』というのはあまり日持ちのしない
新鮮さが命って物に付けられているんですね。
それに対して『賞味期限』というのは、
別名『品質保持期限』というくらいですから、
比較的日持ちのする物に付けられているんですね。
判りやすく女性に例えれば、
性格の悪い美人には『消費期限』、
美人じゃないけど性格のいい子には『賞味期限』が付けられているという…
余計、判りにくいですね。
そういった表示を過信するのはよくないですが、
目安としてはやはり便利ですよね。
それでなくても最近は、意外な所で意外な物が売られてたりしますからね。
コンビニでお刺身を売ってたりしますが、
この分だと近い将来、レジの横に
いけすを置いてるコンビニなんてのが出てくるかもしれませんね。
バイトのお兄ちゃんに、
「ちょっと、このいけすの鯛、刺身にしてくれるかな?」
「はい、お刺身ですね。…温めますか?」
ついつい条件反射で聞いてしまったりするんですね。
コンビニで生魚を扱う時代ですから、これから益々、
食の安全という事が言われる時代になっていくでしょうね。
消費者の食の安全を守るためには、
消費者が口にする物の安全性を
直接その場で確かめるのがいいだろうという事で、
厚生労働省あたりに『お毒見役』というポストが設けられて、
そこからお毒見役の公務員の方が
各店に派遣されてやってくるわけですね。
食品がお客さんの口に入る前に、
その方々が前もって毒見をするわけですね。
家族で飲食店に入ってさあ食べようとしてるところへ、
突如お毒見役の役人が出てきて、
「失礼致します。職務により、お毒見させていただきます。
…ああ、このかけそばはツユが熱すぎますね。
口の中を火傷する恐れがあり危険です。
今、ごくぬる~い物に取替えさせます。
…ああ、こちらの天丼のエビは衣が厚すぎますね。
油をタップリと吸い込んでカロリーも高く健康上よくありません。
只今すぐに、衣替えをさせてきます。
…おや!この鰻丼はひどい!和食と言いつつ『養殖』を使ってます」
なんてんで、色んな事を言ったりなんかしてね。
いちいちお毒見役に毒見してもらうのも面倒だという事で、
そのうちに携帯用の『危険食品センサー』なんてのが開発されましてね。
「危険食品センサー?それどうやって使うの?」
「このセンサーを、賞味期限切れの材料を
使った疑いのあるような食べ物に近付けると、警告音が鳴るんだ」
「へえ、それで?」
「そうなったら自分で食べてみて、味と匂いが大丈夫そうなら食べてもいいんだ」
「それ、お前が判断してるじゃん!センサーの意味ねえよ!」
なんてんで、センサーをクリアした物なら大丈夫だってんで
バクバク食べてるうちに、糖尿病が悪化して死んじゃったりなんかしてね。
それじゃ全く意味が無いんですが。
微笑亭さん太