ウチは養生半ひと間です
緊張感から開放されるせいか、体調を崩す事がありますので、
そうならないように気をつけないといけません。
体調を崩している人に
『ちゃんと養生しなくちゃダメだよ』なんて声をかける事はよくありますが、
人間は体が資本ですから、労ってあげなくてはいけませんよね。
『養生』というのは、生命力を正しく養い、
健康の増進をはかる事なわけですが、これまでの養生というのは、
体を労って病を未然に防ぎ天寿を全うするという、
いわば『守りの養生』というのが主たる考え方でした。
江戸時代中期に、
儒学者で本草学者の貝原益軒という方がいたんですが、
この方の著作に『養生訓』というのがありましてね。
これは今から300年ほど前の1713年に書かれた書物で、
飲食、飲酒、煙草、慎色慾、用薬など、
多岐に渡って書かれた予防医学書で、今でも広く読まれているんですね。
貝原さんは『欲を少なくし、環境から身を守り、
身体を適度に動かし、睡眠を控える事、この四つが養生の大要である』と説き、
守りではなく『攻めの養生』を推奨してらっしゃるんですね。
お腹が空くと欲望のままに腹いっぱい食べてしまう方がいますが、
養生訓では『腹いっぱい食べると、後で腹が張り病気になる』として、
腹七、八分を説いてるんですね。
やはり何でも七、八分くらいがいいようですね。
「あなた、どうして私と結婚したの?」
「お前はさ、滅茶苦茶美人というわけじゃなく、ちょうど腹八分目だったから」
やはり『ちょっと物足りない』くらいがベストなようですね。
「お前、彼女と別れたんだって?何でだよ?
何が気に入らないんだよ?彼女は超美人でスタイルも良く、
頭もよくて料理も得意で、性格も申し分ないって言ってたじゃないか」
「うん、でも僕の理想より、ほんの2ミリほど鼻が低いんだ」
こういう方は何か早死にしそうな気がしますね。
養生訓は薬に関しても
『長生きの薬として使われている物に効果はない』と言ってるんですね。
『薬を意味なく使うと体調を崩し病気になってしまう』とも言ってまして
『薬は必要になった時だけ使うのがベスト』と
…これは押尾学さんが仰ってる事ですけどね。
『病気にかかっても名医がいない時には、
薬を飲まずに、ただ病気が治るのを待つべきだ。
悪い医者が病気に合う薬を出す事は稀である』、
今のお医者さんにとっても、耳の痛い言葉かもしれませんね。
「お前、足を骨折してあの病院に行ったんだって?
あんな藪医者に見てもらって大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ、折れた方の足は見せなかったから」
これくらい用心すれば大丈夫そうですね。
『適度な運動の重要性』というのも、養生訓は説いています。
体の負担にならないような適度な運動ですね。
という事は、一日に30分だけ高座に上がって体を動かす噺家というのは、
きっとベストな職業なんでしょうね。
※近々の告知です。
7/14(土) 午後6時半~
『笑楽寄席』 木戸銭無料(だったと思います)
名古屋市天白区古川町148 和風茶屋・笑楽(052-896-0908)
出演 もんぜん亭ぴりっと 微笑亭さん太
5月に一度、独演会を演らせていただいた笑楽さんで
また落語を演らせていただきます。
今回はお店の『10周年記念』という事ですので、
美人女将へのお祝いの意味でも、沢山来ていただきたいと思います。
打ち上げも楽しいですので、是非そちらもご参加ください。
7/15(日) 午後6時~
『大府駅前寄席』
愛恵不動産2階事務所(大府市中央町4丁目77)
出演 古都家雄助 若鯱亭夢輔 微笑亭さん太 川の家河太朗
しばらくお休みしていた大府駅前寄席が、
場所を変えての復活です。
河太朗さんの『セリーヌ漫談』が聞ける貴重な寄席ですので、
是非ともお越しください(笑)
『落語で学ぶ悪質商法』、出前講座の申し込みは、
豊川市役所・消費生活センター(0533-89-2238)までどうぞ。
微笑亭さん太