釣果、ハンか?
真珠のネックレスなんかが欠かせないわけですが、
特に国産の真珠は価値がありますよね。
日本産のアコヤガイが作る真珠は光沢が優れ、
高値で取引されるんですが、近年、
感染症の病気の流行で生産量が低迷してるんですね。
そんな中、東京大やミキモトなどの研究チームが、
アコヤガイが真珠を作る際に働く遺伝子を
ほぼ特定する事に成功したようですね。
これによって、真珠の品質や耐病性の向上に
繋がるのではないかと期待されて、これは素晴らしい事ですよね。
本物の真珠は輝きが違いますからね。
偽物はどうも輝きがよくない…ですから宝石業界では、
偽物の真珠の事を『パールのようなもの』と呼んでるらしいですけどね。
最近の女性たちは真珠ばかりでなく、
それを育てる海の方にも興味を持っているようですね。
アウトドアブームに乗って、休日のレジャーとして
『釣り』を楽しむ若い女性が増えてきてるようですね。
釣りというと『男の趣味』というイメージが強かったんですが、
どんどんと女性ファンが増えてきてましてね。
その原因というのは、近年、ガイド付きの釣りツアーや、
女性向きのグッズが充実してきた事があげられますね。
釣り具コーナーを覗くと、
ピンク色のライフジャケットや水玉模様の長靴といったような、
明らかに女性をターゲットとしたグッズが並んでましてね。
そういったファション性が、魚に判るのかどうかは別にして…
以前、カラフルなファッションで山歩きを楽しむ
『山ガール』というのがありましたけど、
釣り業界ではそれに対抗して、彼女たちの事を
『釣りガール』と呼んでいるそうですね。
釣りにハマった女性たちに、何故釣りに惹かれたのか尋ねると、口々に
「あまりお金がかからないし、釣った魚を食べられるから」
と答えてるんですね。
趣味と実益を兼ねた上に『エコロジー』とか『自然回帰』といった事にも
繋がるのがウケているのかもしれませんね。中には、
「魚が釣れて上がってくる時の、ドキドキ感がたまらない」
なんて言う方もいましてね。
きっと『釣レルとサスペンス』を味わってらっしゃるんでしょうね。
この釣りブームに目をつけたブライダル業界あたりが、
婚活の手段として、釣りガールならぬ
『釣られガール』なんてのを企画するかもしれませんね。
海で泳いでる独身女性たちの中に、独身男性たちが釣り糸を垂れて、
女の子を釣り上げるわけですね。
「…なかなか釣れませんね」
「そうですね~。女の子は沢山いるんですが…やっぱり
『年収400万・借家住まい』というエサが悪いんですかね?」
「今時それでは誰も食いついてきませんよ。
釣れたとしても、ブサイクな外道しか掛からないでしょうね。
ちょっと柄杓で万札でも撒いて、まき餌をした方がいいかもしれませんね」
「…あ、あちらの男性、可愛い子を釣り上げましたよ」
「本当だ。あんな太ったオタクっぽい人に、先を越されるとはねえ」
「やはり『年収1千万・持ち家ローン完済・姑なし』という
抜群のエサがよかったんでしょうね」
「羨ましいな…あ、でも女の子の様子が変ですよ。
エサに飛びついたのはいいんですが、
釣り上げられて初めて相手のルックスを見て、ビックリしてますよ」
「あ、本当だ、ひいてる、ひいてる」
なんてんで、なかなか楽しい婚活になるかもしれませんね。
微笑亭さん太