植物の金切り声
クリやブドウといった木の実、さらには食用花など、
食料となってくれる植物は沢山ありますよね。
地球上にはおよそ二十五万~三十二万種の植物が存在しているんですが、
そのうち食用となるのは約三分の一で、八万種ほどと言われてましてね。
その中で日常的に食べる機会のある植物は百種前後ですが、
実際によく食べられているのはたった十五種ほどで、
これらだけで植物から摂取するカロリーの九十%を占めているそうですね。
大量摂取されている植物とは、
米、小麦、ジャガイモ、トウモロコシなどの主食であり、
これら四つで、植物から摂取するカロリー全体の六十%に達するそうですね・・・
主食といっても、元は植物なんだな~と実感しますよね。
植物というのは生命力が強いですから、
豆や種子が肺に入ってしまうと肺の中で発芽しちゃう事があるんですね。
過去にモミの木の種子が発芽したケースが報告されているそうですから、
肺の中でクリスマスツリーを育てるのも可能だという事になりますよね。
それから【エンドウ豆】も肺の中で育つ事があるそうですね。
「エンドウ豆は、肺の中で育つのはいいんですが、
胃の中で育ってしまうと、その人は一生独身で終わる可能性が高くなりますね」
「結婚できないんですか?それはまたどうして?」
「縁遠い(エンドウ胃)からです」
人間はイライラしたり怒ったりした時に叫び声を上げる事がありますが、
イスラエル・テルアビブ大学の研究チームが行った実験から、
『植物もストレスにさらされた際に、超音波の悲鳴を上げている』という事が判ったそうですね。
実験で研究チームは、
世界的に広く栽培されている作物であるトマトとタバコを、
温室と防音室それぞれの環境に三組ずつ配置し、
約十センチ離れた位置にマイクを設置したんですね。
作物はそれぞれ『干ばつ状態にして水不足のストレスを与えたもの』と
『茎に切れ目を入れて物理的損傷のストレスが与えられたもの』、
そして『特にストレスを与えなかったもの』の三つの条件に置かれ、
発した音が空気を伝ってマイクに記録されるかどうかを確かめたんですね。
その結果、ストレスを与えられた作物はそれぞれ十~百キロヘルツの、
人間の耳には聞こえない超音波を発したそうで、
これが植物の【悲鳴】という事になるわけですね。
しかし物言わぬ生命だと思っていた植物が悲鳴を上げるとなると、
ちょっと土から引っこ抜いて収穫するのもためらう感じになっちゃいますよね。
「でもさ、例えばサツマイモが引っこ抜かれそうな時に、
悲鳴を上げて周りに危険を知らせたところで、なすすべはないよね?」
「何言ってんだ。それを何世代も重ねるうちに、
抜いたらその悲鳴で、抜いた者を死なせるようになるんだよ・・・」
そんな進化はご勘弁という感じですけどね。
微笑亭さん太