悲しきNG
ケーブルテレビの番組収録のためです。
このお話は元々、
私が番組をやらせていただいている、エフエム豊田経由でオファーをいただいたものです。
地元ケーブルテレビの番組の中で、消費生活に関するミニコーナーがあって、
そこで流す悪質商法ネタの落語を作成し、演じてほしいというものでした。
以前は地元の劇団の方々がやられていたんですが、
5年前に私がバトンを引き継ぐような形となったわけです。
昨年も収録したんですが、今年も引き続き、声をかけていただきました。
6年連続という事になります。
毎回の事ですが、
あらかじめ先方の指定されたテーマで5分弱のネタを2本書き、それを自分でやってきました。
一応、ネタおろし(?)です。
照明が焚かれ、カメラが2台回り
スタッフの方以外は無観客という状態での収録ですから、
毎回毎回、独特の緊張感があります。
しかも番組ですので、
秒単位の調整が必須という事になります。
以前【5秒短い】という事で録り直しとなった事がありました。
一昨年、昨年は一発でOKとなりました。
『今年も是非一発OKを』と意気込んで行きましたが、
一本目のネタにショートメールを表す【SMS】という言葉が何回か出てきます。
話し始めて半分くらい来たところでディレクターさんが
「・・すみません、さん太さん。ちょっと待ってもらえますか」
「・・・・・えっ?」
おかしいな・・間違えてないし、噛んでもいないぞ・・
「さん太さん、何度聞いても
【エス・エヌ・エス】じゃなくて【エス・エム・エス】って聞こえるんですけど」
「・・ええ・・【SMS】って言ってますけど」
「・・・・・えっ?」
どうやらディレクターさんは
私が【SNS】を【SMS】と言い間違えてると思ったらしいのです。
「あ!すみません!勘違いしてました!」
・・当然、NGです(泣)
短距離ランナーのアスリートが、他の人のフライングでスタートし直す時って、
こういう感じなのかな~と実感しました。
撮り直しの一本も、もう一本も
一発でOKが出て、尺もピッタリ。
滅多にない状況での高座という事で
今年も大いに勉強になりましたので、
いい経験をさせていただいたと思います。
微笑亭さん太